任意整理後、どのくらい経てば融資を受けられるようになりますか?

5年程度です。ただしあくまでも目安です。そもそも任意整理とは何か、任意整理と融資の関係はどのようなものなのか、ここでおさらいしておきましょう。

任意整理とは、借金の額を減らし、重い金利負担を軽減させる手続きのことです。これは裁判所を通して行うものではなく、弁護士や司法書士を通して行います。自己破産とは手続きや中身が違うものです。なぜ金利負担を軽減させることができるかというと、融資してもらっていた貸金業者に利息を払い過ぎていたからです。もし仮に払い過ぎていたとしたら過払い金として返金してもらえますし、借金の額も大幅に減額できるのです。なぜこういうことが起こるのでしょうか。

消費者金融などの貸金業者は本来、年利15~20%でしかお金を貸すことができないはずだったのですが、実際は年利20~29.2%で貸す業者もあったのです。これにはきちんと法整備がされていなかったという側面もあるのですが、法の隙間を突いた消費者金融業者の巧みな儲け術だったのです。しかし法整備が着手され平成19年に法律改正、平成22年6月~は金利一律15~20%となっています。つまり、これまでに金利20%を超えて払っていた利息があれば、適法な利息を算出し多く払い過ぎた分を取り戻し、借金額も減らすことが可能になるのがこの任意整理なのです。

ただし、この任意整理を行うと5年程度はブラックリストに載ってしまいます。その間は新たな融資を受けたりローンを組んだりすることができなくなるので注意が必要です。また勘違いしてならないのは、自己破産すると借金が強制的に免除されますが、任意整理はそうではないということです。あくまでも払い過ぎていた分を取り戻せますが、払うべき借金は今後も払い続けなければなりません。お間違いないようにして下さい。

任意整理は裁判所を介さずに弁護士や司法書士などが交渉をします。周りのだれかに知られる心配はありません。自己破産の場合は官報に名前が載りますが、任意整理の場合はそういうことがありません。ですから必要とあれば、すぐに任意整理の手続きをしましょう。また当然と言えば当然ですが、任意整理という結果になる前に、お金の管理の仕方、お金の上手な使い方、勤勉に働く等、生きるための常識を身につける事も大切です。

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